秤屋会長のひと言

EV化を年限切って声明相次ぐ

2017/11/06

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このところ、突然、青天の霹靂という陳腐な表現でしか言いようのない"EV化宣言"が相次いでおります。しかも一企業ではなく国家単位での規模で意思表示しているところなどは見逃せない現象と捉えられます。私の知る限り、まず最初は日産自動車のゴーンCEOの発言です。これは一企業の発言でしたが、とにかく日産自動車は今後20年以内に全車EVに切り替えて行くということをパブリックコメントとして表明しました。その時はゴーンさんのツイッター的な発言かと軽く受け止めておりましたが、それから1ヶ月も経ずに今度はフランス大統領がそれこそ公式表明として、フランスは国家的見地から環境に悪影響をもたらさないEV車におなじ期間内(2040年までに)に切り替え達成するとしました。これには驚きました。ヨーロッパをリードする有力国家のフランスがこのようなことを表明するとはなあと感心して新聞を読んでおりました。まあゴーンさんとは同じヨーロピアンかとここまではありうるかと思いましたが、なんと、また1ヶ月も経たないうちに、今度英国も同じことを表明するに及び思わずええーつ!となりこれはどういうことと頭を傾げざるを得ませんでした。どうも単なる願望でなく、必達目標として国家的な取り組みをするつもりらしいとわかって来ました。

そして最近、なんと、ついに中国もEV化宣言をするにいたりました。やはり同じ期間内に達成するつもりらしい。英仏の規模ならまだしも、中国のような世界第一の自動車大国が動き出すとなればこれで決まりみたいな重大極まりない局面に入ったということであります。なにせ中国の自動車普及率は10%台というのに先進国の普及率は平均60%台と大幅な差があります。ここに中国の潜在普及率には途方も無い需要が潜んでおります。

さてこうなると、自動車生産量で覇権を競い合っている アメリカと日本はどうなって行くのかということであります。 もちろん大変なことになりそうです。

現状で言えば、生産量で言えば、GMとTOYOTAが僅少さで生産量をきそいあっております。またそれに、ドイツのFW車が三つ巴と絡んで来ております。ドイツ車と中国とは極めて親密な関係にあり、おそらく 中国の支援と協力得て躍進していくでしょう。 ともあれこれからなにが起きるかということです。

トヨタはこれまで、世界の自動車技術をリードして来たわけです。ハイブリット車です。しかしその世界に君臨するHVシステムが崩壊するという懸念です。現在ハイブリット車技術では世界に冠たる日本であります。おそらくトヨタもこれまで、膨大な研究費をかけ、このエンジン技術に賭けて来ていると思います。しかもその技術を支える下請け群の規模の大きさも歴史も生半可では無い。現在の自動車からエンジンを取り払ったら何が残るか、モーターに切り替わるとなれば、ちょっとした規模のメーカーならモーターを回す技術などガソリンエンジンを製造する技術に比べたらもはや比較にならない。これまでガソリンエンジンの存在が容易な参入を防いで居た事実がある。もう中国では既に数社電機メーカーが名乗りを上げているといいます。車社会の世界チャンピオントヨタよどこへ行くのか?EV車では実績がないというトヨタ車の現実に戦慄を覚えます。(続く)

世界の歴史を大きく変えそうな現象シリーズ一覧
1弾 世界の歴史を大きく変えそうな3つの現象
2弾 前編 EV化を年限切って宣言
2弾 後編 ガソリンエンジンからモーターへ
3弾 前編 AI出現によるホモ・サピエンスの運命1.
3弾 後編 AI出現によるホモ・サピエンスの運命2.

秤屋会長のひと言

会長プロフィール

早川静英

早川 静英
35年生まれの戦前派。早稲田大学政経学部で経済学を専攻。

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略歴

60年中日新聞社入社。
67年(株)守隨本社入社。三県下に限られていた販域を全国区へ展開
74年同社常務就任:機械式はかりから電子式はかりへの転換にいち早く取り組み、成功。新製品を次々と発表。次いで85年よりプラザ合意後の円高を利用し、海外との交流を開始。海外優秀製品を日本市場へインプットし、吊り秤市場ではTOPのシェアを掌握した。
90年同社社長就任
以後、移動式計量機で産業界の物流システムに貢献した。
2016年代表取締役会長に就任

社長プロフィール

早川 亘
72年生まれのロスジェネ世代。南山大学法学部法律学科で法律学を専攻。

略歴

94年名古屋短資(現セントラル短資)入社。日銀直下の短期金融市場で90年代後半の金融危機を体験。
99年(株)守隨本社入社。
2014年同社専務取締役に就任。
2016年同社社長就任
営業から製造まで幅広く業務をこなす傍ら、語学力を活かして海外との交流を積極的に拡大するとともに、2011年のISO9001認証取得時にはQMS構築及び責任者を担当、2015年の指定製造事業者認定取得時には責任者を務め、自社の競争力強化に努めている。