秤屋会長のひと言

密告でよみがえるか民主社会


一党独裁の絶対主義国家のシンボルと思え、民主主義国家には無縁の社会現象と思われてきた、密告社会が、わが民主主義国家日本に出現しつつあります。



最近の社会現象で、もうどうにもならない体制疲労を感じる、不祥事事件が続発しております。このままでは日本の将来はどうなるのかという圧倒的な喪失感に襲われる昨今であります。戦後、新体制を組み船出した、日本丸も、一時的には、大成功して、世界に敵なしの状態を創出しましたが、1990年代をピークに凋落が始まりました。さながら、船底に貝殻がこびりつき、船腹のここかしこに穴が開き、塗装ははがれ、さびが出て、エンジンも老化して出力が衰え、その上途方もない(借金)重荷を背負い込んで、ようやく、浮かんでいるポンコツ船という有様になってきているように思えます。中国にひっぱられ、アメリカに後押しされ、欧州に肩を支えられて、景気を維持しているような状況です。私のおぼつかない記憶をたどっても、雪印乳業,不二家、最近ではミートホープ、自動車産業のリコール回避、損保業界の不払い問題、ガス器具会社の責任回避、公害発生の石原産業。医療過誤問題、耐震構造設計の姉歯事件、建設業界の談合問題、公的機関の裏金問題、証券業界のインサイダー取引、昨今では、超大物の国民年金の問題等上げたらきりがありませんね。これらはこれまで、ほとんど闇から闇に葬られ、問題化することなく、横着者がちという原則で処理されてきました。そのようなことがますます社会の倫理、道徳をゆがめ、増悪度を拡大加速させて今があると考えます。



ところが、数年前ですか、内部告発者を保護する法律が施行されてから様子が一変したように思えます。このところのどうしようもない恥ずかしい事件の発覚はすべて内部告発という形の、密告から始まっております。



独裁国家を維持していくための、基本ともいえる密告制度が、なんと、およそ成り立たず無用のはずの民主国家にも極めて有効なツールとなって採用されることになってきているというこの違和感に最近悩まされております。




35年生まれの戦前派。早稲田大学政経学部で経済学を専攻。

略歴
60年中日新聞社入社。
67年(株)守隨本社入社。三県下に限られていた販域を全国区へ展開
74年同社常務就任:機械式はかりから電子式はかりへの転換にいち早く取り組み、成功。新製品を次々と発表。次いで85年よりプラザ合意後の円高を利用し、海外との交流を開始。海外優秀製品を日本市場へインプットし、吊り秤市場ではTOPのシェアを掌握した。
90年同社社長就任
以後、移動式計量機で産業界の物流システムに貢献した。
2016年代表取締役会長に就任
2021年代表取締役会長を退任

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