秤屋会長のひと言

映画「硫黄島からの手紙」を観て(1)


新年あけましておめでとうございます。

亥歳生れの筆者にとってはメモリアルな年となりそうです。新年早々より工場敷地面積の拡大買収と工場建屋のリニューアルにとりくみます。そして来る2008年、我が社は創業350周年を迎えることになります。ささやかながら祝賀会も開きたいと考えております。よろしくお願いいたします。



ここ10年来、映画館とはトンと縁のなかった私が、憑かれるようにして、この映画を鑑賞に参りました。12月28日のことです。クリントイーストウッド監督が製作も担当しての問題作と前評判もたかく、06年の最高傑作映画というふれこみにも惹かれたと言うこともあります。笹島ライブにある、109シネコンへいきました。

午後6時半開演の会場には100名前後の観客がおり、若いアベックさんやら、若い女性のグループなど、意外に若い層が観に来ており、我々戦前派と思しき年齢層の観客はほんの一握り程度でした。

大東亜戦争なんて書くと、先ず若い人には何のことと思われ通じないと思いますが、現在言われている太平洋戦争というのは、アメリカ側からの観点での命名であり、アメリカが太平洋で日本と戦争を始めた、主戦場が太平洋であったためです。しかし日本はその前に、中国との戦争を始め、その延長上に、アメリカと矛を交えたわけで、戦場は太平洋には限らないので、日本側からいえば、大東亜(アジア)戦争ということになります。中国との戦争の裏にはすでにアメリカが中国に密かに戦略物資、武器を援助して支援していたのです。中国と組んで、日本の主要都市の爆撃すらもくろんでいたと史実は告げております。とにかくアメリカは一貫して日本の覇権は認めない立場で、今も、大東亜、すなわちオールアジアでの覇権は一切認めないというのが国是みたいなものです。

さて話がそれましたが、この映画の位置というものを知るためには先ず前提が必要ということで書きました次第です。もう少し書き加えると、日本は、明治維新という、世界にも例のない、短期間に、中世社会体制の革新に成功し、欧米列強に肩を並べる強国に列したわけです。そしてその明治時代に、日清,日露と当時世界の超大国を相手に、戦争を挑み見事これに勝利しました。これは世界史的に見ても日本民族が誇れる不滅の業績ではないでしょうか。しかし出る杭は打たれる諺どおり、アメリカは、中国に展開中の日本軍の継戦能力を封鎖すべく、現在北朝鮮に行っている以上の経済制裁を実施いたしました。金融どころではない、石油の供給の停止です。これは現代を生きている若い人たちにも簡単にわかることと思います。油断です!!これは日本のような無資源国にはひとたまりもありません。いわば死ねということですね。形を変えた宣戦布告です。しかも、民主国家であったアメリカは、自らの宣戦布告は国民世論が許さない。日本の宣戦布告がどうしても必要ということで、明治維新のころまでの領域に撤収せよという当時の世界常識を超えた屈辱的な要求を突きつけてきました。勿論、日本が呑むはずがないという前提のものです。そこで、日本は悲劇的な戦争にはいらざるをえなくなりました。太平洋戦争が勃発ということになりました。

(続く)




35年生まれの戦前派。早稲田大学政経学部で経済学を専攻。

略歴
60年中日新聞社入社。
67年(株)守隨本社入社。三県下に限られていた販域を全国区へ展開
74年同社常務就任:機械式はかりから電子式はかりへの転換にいち早く取り組み、成功。新製品を次々と発表。次いで85年よりプラザ合意後の円高を利用し、海外との交流を開始。海外優秀製品を日本市場へインプットし、吊り秤市場ではTOPのシェアを掌握した。
90年同社社長就任
以後、移動式計量機で産業界の物流システムに貢献した。
2016年代表取締役会長に就任
2021年代表取締役会長を退任

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