秤屋会長のひと言

金融資本主義の崩壊5


世界経済は、各国当局の敏速な対応により、あらかたの対策は出尽くして、まず影響の多きいものから、重点的に、片付けられてきております。とりあえず、取り付け騒ぎも起きず、失業率とか消費の動向とか、通常の経済活動のときに話題になる指標が取りざたされている状況はいわば下り階段の踊り場にいるというところでしょうか?今日の時点での最大のポイントは、アメリカ自動車メーカー3社の行方であります。何せ膨大な資金不足が目の前に迫ってきており、3社とも年を越せないのではという観測が取りざたされております.再建の計画を提出されたところですが、これに対してアメリカ議会が承認するかどうかは極めて疑問と言われております。3社のCEOは年俸を1ドルとしております。前代未聞ですね。前回の議会証言に出てきた時は自家用のジェット機できたといって、議会から顰蹙を買ったこともあり、今度はデトロイトから自動車できたといわれております。こんなことまで言われるということは、戦争で言うなら、無条件降伏の状態であります。自動車産業は何もアメリカばかりではなく、トヨタ自動車に象徴されるごとくお家芸とまでなってきている日本にとっても、甚大な影響がでつつあります。さすが堅実経営のトヨタ自動車は、利益半減の見込みという。ビッグ3に比べて、倒産には縁がない。しかし落ち込みはハンパではない。ライン停止から一部、工場閉鎖へという道筋はトヨタとて免れ得ないのではないかと思います。来週の今ごろには、議会も結論を出しているものと思います。まさかと思いますが、援助しないということになれば、一時的にそうとうなパニックになるものと思われます。ニューヨークダウは暴落必至でしょう。勿論、日本市場も同じ道をたどることになりましょう。そうなると、今度は金融関係に跳ね返ってきます。銀行は結構株式を所有しております。その価値が目減りすれば、時価会計主義の現在、自己資本不足に陥り、存立の可否問題につながります。ほうっておけば、倒産必至の銀行がまたぞろでてくるという憂鬱な展開に巻き込まれます。その時、日本政府はどうするのでしょうか?




35年生まれの戦前派。早稲田大学政経学部で経済学を専攻。

略歴
60年中日新聞社入社。
67年(株)守隨本社入社。三県下に限られていた販域を全国区へ展開
74年同社常務就任:機械式はかりから電子式はかりへの転換にいち早く取り組み、成功。新製品を次々と発表。次いで85年よりプラザ合意後の円高を利用し、海外との交流を開始。海外優秀製品を日本市場へインプットし、吊り秤市場ではTOPのシェアを掌握した。
90年同社社長就任
以後、移動式計量機で産業界の物流システムに貢献した。
2016年代表取締役会長に就任
2021年代表取締役会長を退任

カテゴリー