秤屋会長のひと言

経済観測2


七月に1回目の観測を行い、ほぼ3ヶ月経ってきました。現状はどうであろうかということです。しかしこの間に、途方もないことがおき、日本の歴史がここで一つの屈折点を迎えたという事実が重くのしかかってきております。8月末の衆議院選挙により自民党の政権崩壊と民主党の圧勝による政権掌握という事実です。日本の政治は、ほんの一時を除いて、自民党の1党独裁体制が続いてまいりました。長期政権につきものの、権力の腐敗は目に余るものがありました。投票による民主主義的な政治風土が軽視され、政官癒着により、権力は天与の特権と勘違いしてきた自民党及び官僚群。特に長老派閥の支配による征服王朝的な権力幻想がついに滅亡の時を迎えたわけです。市民革命の御本家フランスのジャーナリズムは口をそろえて日本に革命がおきたといっているそうです。我々はその歴史的瞬間に遭遇しておるわけであります。当たり前のことが起きたまでですが、日本歴史に照らしてその影響力をみた場合、これはただ事ではありません。高度成長時代を日本にもたらした自民党政権は確かにその存在感は揺るぎのないものでしたが、残念ながら、屋台骨は、年をおうてがたがきて、修復不可能なものになっていたわけです。過去の成功経験がいつまでも続くという幻想ほど怖いものはないということでしょうか?これは企業経営でも同じことです。明治維新以来、またマッカーサー維新以来ともいわれるこの大変革は、国内のみならず海外にも相当な摩擦抵抗無しでは済まされません。景気にも大いに影響を及ぼします。何せ行政に関しては1年生の民主党がしていることはそれなりに正しいのでしょうが、言動がふらつき、なんとなく自信無げな危うさを国民に感じさせているのが実情ではないでしょうか。そのため今後景気がどのように展開するのかについては2番底が来るという、悲観論が横行しているように見受けられます。ただ3月にはじまった、諸経済指標の改善は遅々とはしているが落ち込んではいないようです。しかし、力強さがなくいまの、民主党を見ているような気がします。ダウ平均も10月第1週でようやく1万円台を回復しておりますが、とても勢いよくとはいえません。現在の経済を象徴しているかのようです。



わが社の事情で申しあげると、やはり予算見直しによる失注が起きております。大学の計量システム設備更新の予算執行が保留されてわが社への売り上げがなくなったということで金額的にも大きく堪えますね。結論的に言うと景気の現況は、踊り場で上に行きたい気持ちはあるが、円高、行政の予算仕切り直しなどにより模様眺めというところでしょうか。期末までこのようなはっきりしない景況が続くと覚悟しておいたほうが良いかと感じております。




35年生まれの戦前派。早稲田大学政経学部で経済学を専攻。

略歴
60年中日新聞社入社。
67年(株)守隨本社入社。三県下に限られていた販域を全国区へ展開
74年同社常務就任:機械式はかりから電子式はかりへの転換にいち早く取り組み、成功。新製品を次々と発表。次いで85年よりプラザ合意後の円高を利用し、海外との交流を開始。海外優秀製品を日本市場へインプットし、吊り秤市場ではTOPのシェアを掌握した。
90年同社社長就任
以後、移動式計量機で産業界の物流システムに貢献した。
2016年代表取締役会長に就任
2021年代表取締役会長を退任

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