秤屋会長のひと言

目から鱗が落ちる・・・よく言い古されたフレーズですが・・・


5月連休前に突然、日経トップリーダー社(年契約中)から『星野リゾートの教科書』中沢康彦著という本が送られてきました。リゾート経営と星野佳路社長についての情報は、テレビ番組などで取り上げられており、経営不振リゾートや倒産寸前の有名温泉旅館の建て直しカリスマとして日本全国十数箇所に展開している人というぐらいの認識はありましたので興味を持ちさっそく読ませていただきました。連休前の入手というのでタイミングもよく、じっくりと読ませていただきました。



副題として「サービスと利益 両立の法則」・・「教科書どおりにやってみよう!!」というキャッチコピーが本表紙に踊っております。



どうして「目からうろこ」が落ちたかということですが、副題の「教科書どおりにやってみよう」に驚きました。ネタ本30冊を集め、各不振事例によって適用する教科書を選定し、その本を徹底的に読みます。1行ずつ理解し、わからないところは何度でもよみ納得するまで読む。実行中は教科書は常時携行し、手ばなさい。



そしてここからが大事なところですが、100%教科書どおりにやって見る。理論のつまみ食いみたいなことは一切しない。



例えば、島根県松江市の玉造温泉にある、高級旅館『華仙亭遊楽』の場合は、M.E.ポーター著『競争の戦略』相当分厚いハードカバーの本です。はやく言えば、差別化による過当競争回避。値引き競争の地獄から開放され収益を生む体質に変換させた。この成功事例は他にも応用が利くことは言うまでもなく、他の地区でも次々と成功事例を産み出している。詳しくは著書に譲るとして、小生としての反省は、あくまでも教科書は教科書、現実は教科書で解くように都合よくモデル化されていない。なまじか、教科書どおりにやれば、現実離れした行動となりかえって失敗するというのが小生の常識でありました。しかし、星野社長は、徹底的に教科書を読み、現実そのものを主体に、教科書の理論を固く信じて、先ず現実に当てはめ、理論どおり実践してみる。そしてやっぱり教科書は正しかったという成功体験を積み重ね自信と信念となるという過程が書かれております。「そうか」という深い共鳴を覚えました。一番有名な北海道のトマムリゾートの建て直しには、『コトラーのマーケッティング・マネジメント基本編』を応用した例となるそうで、それぞれの教科書のどこがどのように使われたかについて著書ごとに示されている親切さには脱帽でありました。



『教科書に書かれていることは正しく、実践で使える』と確信。『課題に直面するたびに、私は教科書を探し、読み、解決する方法を考えてきた』その結果、『経営判断のリスクは格段に抑えられれる』また従業員・役員にも今することはこの教科書の理論によるものだと説明がしやすい上に、理解もはやく、協力も得やすいなど。



恐れ入りましたであります。これまでどれだけ経営に関する教科書を読んできたことか。それでもここまでの信念で実行するという発想が私にはなかった。そこで、私の「目から鱗が落ちた」のであります。今後大いに力づけられます。何か課題に面したら、星野さんのように教科書を探し、読み、実践すればよいということになります。皆さんもいかがですか?私もさっそく課題さがしにはいります。




35年生まれの戦前派。早稲田大学政経学部で経済学を専攻。

略歴
60年中日新聞社入社。
67年(株)守隨本社入社。三県下に限られていた販域を全国区へ展開
74年同社常務就任:機械式はかりから電子式はかりへの転換にいち早く取り組み、成功。新製品を次々と発表。次いで85年よりプラザ合意後の円高を利用し、海外との交流を開始。海外優秀製品を日本市場へインプットし、吊り秤市場ではTOPのシェアを掌握した。
90年同社社長就任
以後、移動式計量機で産業界の物流システムに貢献した。
2016年代表取締役会長に就任
2021年代表取締役会長を退任

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