秤屋会長のひと言

日本経済のゆくへ(2)


昨日(12・9)も書店へ出かけてみましたら同じような日本経済悲観論者の著作が2~3種類出ておりましたが、今度は2014年日本経済は壊滅するそうであります。珍しく期限を切ってきました。これはノストラダムス予言と比べて日限をきっていないとする一般の批判に答えたものなのでしょうか、それにしてもこれで4年間はこの本は賞味期限をもらえたわけです。



さてこれからご紹介する本は『日本経済は破産しない』上念司著。であります。詳細はこの本を読んでいただければよいのですが、お忙しい向きには簡単に申し上げれば、日本経済は破産のしようがない仕組みに出来上がってしまっているということらしい。国債の際限のない発行により、国家財政は破綻するという巷説に対して真っ向から論破しております。明快な論理のため説得力は圧倒的であります。例えば俗論で言う、あるとき突然何らかの原因?により、外国が日本国債を一斉に投売りしてきたらそれをきっかけに大量の売りが殺到してというシナリオですが、先ずこれがおかしいという。現在、45兆円ぐらいが外国の資本で買われているがこれがすべて売り向かってきた場合は、過去の実績から、円ドル為替に20%ぐらいの下げ要因となる。現在83円/$ですが、これより20%円安になれば、99円~100円程度の対ドル円安になります。このレートを輸出産業が望めたら、泣いて喜ぶことになります。せめて90円ぐらいになれば大変に嬉しいと現在輸出関連企業は期待しているところです。100円ともなれば、猛烈な輸出景気が日本に訪れます。では国内の国債保持者はというとそのほとんどが金融関係で買われているそうであります。この関係者が国債を売れるかというと、売って現金が手に入る(日本の場合は紙幣をいくらでも印刷ができる)がそれらは、預金者から預かっている資金であり、少ないとはいえ金利を支払わなければならない。現在、ノーリスクで、大量資金を投入できる投資物件は、残念ながら国債以外はないという現状から売るに売れないという。もしこれでも売るとなれば、ますます円安の方向に為替が動きます。日本政府は国際の償還に必要に応じて印刷を続ければよい。例えば、それが120円とか150円の円安ともなれば、ましてや300円以上の円安ともなれば、もはや日本で作ったレクサスが外国ではカローラなみの値段で売れることとなります。日本は円安受注で湧きに湧くという図式になります。潰れるどころではありません。では、円安による輸入物資の高騰がコスト高を招くのではないかという懸念がでるのではないかということであるが、それもこの著者はそつなく答えている。製品のコストにしめる大きな費目は人件費であり、これが円安により国際的にみて大幅に下がり、輸入品物価の高騰を相殺する。ということで国債の大量投売りが出てもかえって日本経済は躍進するという図式になり、破産などとんでもないという結論になるそうです。安心しましょう。




35年生まれの戦前派。早稲田大学政経学部で経済学を専攻。

略歴
60年中日新聞社入社。
67年(株)守隨本社入社。三県下に限られていた販域を全国区へ展開
74年同社常務就任:機械式はかりから電子式はかりへの転換にいち早く取り組み、成功。新製品を次々と発表。次いで85年よりプラザ合意後の円高を利用し、海外との交流を開始。海外優秀製品を日本市場へインプットし、吊り秤市場ではTOPのシェアを掌握した。
90年同社社長就任
以後、移動式計量機で産業界の物流システムに貢献した。
2016年代表取締役会長に就任
2021年代表取締役会長を退任

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