秤屋会長のひと言

日本経済のゆくへ(1)

本日12月8日、ギリシャに引き続き、アイルランドがユーロの中央銀行からとIMFから巨額の融資を受けて、財政の建て直しに取り組み始めました。両国ともに、経済の規模はヨーロッパの中ではマイナーな方にもかかわらず融資の額は巨大なものがあり、今後まだ引き続きスペイン、ポルトガルなどこれだけでは済みそうもない状況に陥りつつあり、ユーロ通貨圏は崩壊のきざしに見舞われております。これを日本は果たして対岸の火事として見過ごしていて良いのだろうかということになります。菅首相は日本がギリシャみたいになったら大変だ。国債の発行は限度があるので、消費税のアップをしなければと恐ろしい発言を繰り返しております。橋本内閣の時の消費税アップが如何に日本経済にダメージを与えたかもうお忘れたかと叫びたくなりますが、旧体制維持派にとっては、減税などはしたくない、しかし景気が悪いので税収は芳しくない、といって悪評高い国債増発がダメなら、消費税でと、爪を研いでおります。つまり、国債悪玉説を強調して、消費税採用やむなしとする世論へ誘導をはかっております。バブル崩壊後、ここ20年日本経済はデフレに痛めつけられてきております。そこへまた消費税の追い討ちを掛けたら、逆に消費が落ち込んで税収がへこむという悪循環にはまり込みます。デフレ30年という悲劇的状況に日本経済はつきすすむというシナリオが具体化するということになります。


900兆円の国債残高は国民一人当たり700万円の借金を背負っているという論議がまかり通っております。このまま突き進めば財政は破綻する。どこかで国債の引き受け手がなくなり、また海外からも売りあびせられ、国債は紙くず化する。円は暴落して、国内はハイパーインフレとなり日本の経済は、菅首相の言うごとくギリシャ化すると言う恐ろしい未来図が描かれております。
果たしてそうなるのか、何か有効な対策はないのか?ということになります。


この種に関連した日本経済崩壊本は何かのきっかけがあると、そのつど発刊され、もうこの20年の間に数え切れないぐらいの数となっております。それこそほとんどが、ベストセラーを続けております。すべてノストラダムスの予言のごとく厳かに日本経済の崩壊をといてきております。それら例外なく、もうすぐそこに崩壊の危機が迫っているという論議で、中には、年末に発刊されて春までにはそういうもろもろの崩壊が生じるというような切羽詰った書き方で読者の恐怖心をあおっているのもあるぐらいであります。私もこの種の本を10冊をくだらない数の購読いたしております。そしてこの20年まったく、そのようなことが起きておりません。これは一体どうしたことなのでしょうか?それにもかかわらずその恐怖の預言者たちはいつ発生するという期限を切っておりません。起きるまで何年もいい続けて原稿料を稼いでいるとしか思えません。こんな楽な商売はありませんね。といって無視できるかといえば、専門家でもないわれわれは半信半疑で日本という国ももうだめなのかと思いたくなくも思わざるを得ないというのかと落胆させられておりました。ところが最近、これらの意見に真っ向からハンパクする、「日本経済は破産しない」という本が出てまいりました。これはいまどき、日本列島中、絶望論が渦巻いている現在、珍しい、珍品、掘り出し物といわざるを得ない著作です。




35年生まれの戦前派。早稲田大学政経学部で経済学を専攻。

略歴
60年中日新聞社入社。
67年(株)守隨本社入社。三県下に限られていた販域を全国区へ展開
74年同社常務就任:機械式はかりから電子式はかりへの転換にいち早く取り組み、成功。新製品を次々と発表。次いで85年よりプラザ合意後の円高を利用し、海外との交流を開始。海外優秀製品を日本市場へインプットし、吊り秤市場ではTOPのシェアを掌握した。
90年同社社長就任
以後、移動式計量機で産業界の物流システムに貢献した。
2016年代表取締役会長に就任
2021年代表取締役会長を退任

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