秤屋会長のひと言

U字型スケール出世物語 その2

イギリスから、地中海を通り、スエズ運河を通過して、インド洋、マラッカ海峡を経て、まさに地球を半周して日本着きました。途中2度も赤道をくぐり、「は~るばる~来たぜジャポン~♪」といったところです。



恐らく、この計量器は初めて日本に輸出されたものと思われます。しかし何と無残にも、塗装は剥げ、何かがぶつかったのかあちらこちらにデコボコの状態。商品どころではない…。死屍累々、全滅の体たらく。



どうも、イギリス側の会社も日本のような遠方に送ったことがないらしい。輸出梱包でも赤道ごえには窒素ガス封入とか、特別の配慮が必要なのにその対策がなかった様でした。
記念すべき第1号がこの体たらくで我が社も困りはてました。しかしあるがままにいうよりなく、写真を詳細にとり、対策を求めました。


まだ気心もわからず、誰が相手かもわからない、顔も見ていない。どういう返事が返ってくるのかと大変心配しておりましたが、さすがヨーロッパの紳士国、イギリス。「すぐに航空便で送る」返事でした。デコボコになった計量器の返品は無用。「そちらで処分してくれ」という。ただこの何のためらいもない素早い反応には大変感動いたしました。

その後、10台そっくり航空便で送ってきてくれました。「これじゃー売らざる得ない」という事になり、この機種は営業部の特配(特別配慮商品)ということになりました。また、守隨も今後、外国との取引についていいお手本になるなという事になりました。してはいけないことと、しなければならないことのめりはりのつけ方を学びました。しかし受け入れは済みましたがこれまで1台もこの機種については販売経験なく、カタログもない状況でした。また名前もなく、白紙の状態のままです。続く。




35年生まれの戦前派。早稲田大学政経学部で経済学を専攻。

略歴
60年中日新聞社入社。
67年(株)守隨本社入社。三県下に限られていた販域を全国区へ展開
74年同社常務就任:機械式はかりから電子式はかりへの転換にいち早く取り組み、成功。新製品を次々と発表。次いで85年よりプラザ合意後の円高を利用し、海外との交流を開始。海外優秀製品を日本市場へインプットし、吊り秤市場ではTOPのシェアを掌握した。
90年同社社長就任
以後、移動式計量機で産業界の物流システムに貢献した。
2016年代表取締役会長に就任
2021年代表取締役会長を退任

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